地方競馬の馬主収支はいくら?0勝・出走手当・預託費で年間収支を計算

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地方競馬の馬主収支は「賞金-預託費」だけでは出ません。 勝てない期間にも出走手当や着外手当が入る競馬場がある一方、馬を預けている間は預託費が続きます。年間で何走できるか、どのクラスにいるか、月の預託費はいくらかまで同じ表に置いて初めて、黒字・赤字の分かれ目が見えます。

NARは地方競馬の最低クラスの1着賞金を20万円台~80万円、出走手当を4万円~10万円台の目安として案内しています。入厩後の預託費は競馬場や調教師によって概ね月15~50万円。つまり、勝てない馬でも収入がゼロとは限りませんが、出走するだけで黒字になるとも限りません。

先に答え

  • 地方馬主の収入は賞金だけでなく、出走手当・着外手当などもある
  • 入厩後の預託費は概ね月15~50万円で、競馬場や調教師による差が大きい
  • 「儲かるか」は1レースの賞金ではなく、年間の出走数と費用を合わせて判断する
4場の手当と年間収支をすぐ見る

  • 高知:C級・3歳・2歳などの出走手当は1走11万円(年度要項・条件あり)
  • 佐賀・笠松・兵庫も、同じ「走った時に入るお金」でも制度名・条件・金額が違う
  • NARの案内では、地方競馬の入厩後預託費は概ね月15~50万円の目安

地方4場の出走手当を同じ表で比較する / 年間収支を自分の条件で計算する / 比較元CSVを見る

馬主収支は1年で見る

地方競馬で黒字になる馬主はいます。ただ、馬を買って出走させれば自動的に利益が残る仕組みではありません。成績、出走回数、預託費、馬の購入価格、治療や輸送の有無で収支が大きく変わります。

NARの案内では、地方競馬の入厩後の預託費は概ね月15~50万円です。単純に12か月なら180~600万円。一方、最低クラスの1着賞金は20万円台~80万円、出走手当は4万円~10万円台と幅があります。この二つの幅だけを見ても、競馬場と厩舎を決めずに「年間○万円儲かる」と言い切るのは無理があります。

馬主になる前に見るべき数字は「当たれば大きい1着賞金」ではなく、年間に何回走れそうか、勝てない場合にいくら入るか、その間にいくら出ていくかです。

入る金は、賞金だけではない

地方馬主の収入には、賞金、出走手当、着外手当などがあります。競馬場によっては休場手当や輸送費補助がある場合もあります。制度や金額は全国一律ではありません。

賞金については、一般にその20%相当が厩舎関係者への進上金として差し引かれ、調教師、騎手、厩務員へ支払われるとNARは説明しています。馬主が「1着賞金の表示額をそのまま全部受け取る」と考えると、最初から収支計算がずれます。

具体例を見ると競馬場ごとの差が分かります。2026年度の高知競馬の支給要項では、A級等の一部を除き、C級・3歳・2歳などの出走手当として1走11万円が示されています。さらに対象期間・条件を満たす馬に加算が行われる規定もあります。地方競馬では「勝つ賞金」と「走ることで入るお金」を分けて見るのが収支計算の第一歩です。

出る金は、預託費だけでもない

支出の中心は、馬の購入費と預託費です。NARは、競馬場に入厩する前の育成牧場への預託費と、入厩後に調教師へ支払う預託費を分けて説明しています。入厩後は概ね月15~50万円とされています。

支出 何で変わるか
馬の購入費 血統、年齢、性別、セリ・直接売買など
育成・入厩後の預託費 牧場、競馬場、調教師、契約内容
医療・装蹄 馬の状態、治療内容、頻度
輸送・遠征 距離、他場への遠征、休養先への移動
引退後 譲渡・転用・養老預託など進路による

また、賞金から進上金が差し引かれるため、「賞金総額-預託費」だけの計算でも不十分です。購入代を入れずに単年度だけ黒字に見せたり、医療や輸送をゼロ固定にしたりすると、実際の負担を小さく見積もることになります。

0勝でも、競馬場で戻る金が違う

地方競馬は全国一律の手当表ではありません。2026年度の公式資料を同じ項目にそろえると、出走しただけで入る金額、着外時の追加、対象クラスが競馬場ごとに違います。

競馬場 代表的な対象 走った時に入る金額の例 見るべき条件
高知 C級・3歳・2歳など 11万円/走 年度要項・対象競走
佐賀 クラス・出走回数等で差 制度別に金額差 1開催の出走回数・距離等
笠松 C級等 出走手当+条件付き追加 着順・対象条件
兵庫 C級等 参加報奨金等 対象着順・競走

金額だけをランキングにすると条件を落とします。詳しい支給条件と公式資料へのリンクは、地方4場の出走手当比較に分けています。

0勝12走で、どこまで戻る?

地方競馬の面白いところは、0勝でも必ず収入ゼロとは限らない点です。NARが示す出走手当の目安4万円~10万円台を使い、仮に年間12走したとすると、出走手当だけで48万円~120万円台という計算になります。ただし、これは全国共通の支給額ではなく、出走条件によって不支給や金額差もあり得ます。

一方、入厩後預託費の目安15~50万円を12か月とすると180~600万円です。この二つを比べるだけでも、0勝で出走手当だけなら預託費をすべて賄えないケースが十分あり得ることが分かります。着外手当、入着賞金、各競馬場の補助が加われば差は縮みますが、馬の購入費や医療等は別です。

高知の2026年度の例でC級等の出走手当11万円を12走に単純換算すれば132万円です。これは「高知なら132万円もらえる保証」ではありません。実際の出走可否や支給条件を満たした場合の計算例であり、馬ごとの年間収支は別に組む必要があります。

収支モデルを作るときは、①年間出走数、②勝利・入着回数、③1走ごとの手当、④月預託費、⑤追加費用、⑥購入費の6項目を分けると、何が黒字・赤字を動かすか見えます。

馬主登録できても、維持できるとは限らない

地方個人馬主には経済的な要件があります。現在のNARの登録要件では、今後も継続的に得られる見込みのある直近年の所得金額が500万円以上であることが基準の一つです。「収入500万円」ではなく所得金額である点にも注意が必要です。

ただ、登録基準を満たすことと、馬を無理なく維持できることは別です。馬主を検討するなら、先に調教師や馬主会へ費用を確認し、自分が考える競馬場で年間予算を作ります。NARも競走馬の購入方法や預託費について、各馬主会・調教師会への確認を案内しています。

  1. 馬主登録の所得要件と欠格事由を確認する
  2. 候補競馬場の調教師・馬主会に月額預託と別費用を聞く
  3. 最低クラスの賞金と出走関連手当を確認する
  4. 0勝・少出走でも維持できる年間予算を作る
  5. 購入費を加えて、複数年持てる金額か判断する

「儲かりそうだから持つ」より、勝てない時期も続けられる人の方が、結果として選択肢を持ちやすくなります。

馬は予定どおり走らない

競走馬は投資商品ではなく生き物です。ケガ、休養、出走取消、成績不振など、予定通りに走れないことがあります。出走回数が減れば手当も減り、治療や休養で支出が増えることもあります。

また、競馬場ごとの制度は改定されます。賞金・手当・補助を比較するなら、古いブログの金額ではなく、その年度の主催者やNARの公式資料を確認します。高知競馬のように年度の支給要項が公開されているところは、対象クラスと時期まで見ると誤差を減らせます。

「地方競馬なら安い」「出走手当があるから赤字にならない」という決めつけは避けること。最初に知りたいのは最高賞金ではなく、自分が持とうとする馬のクラスで、1年間にいくら入っていくら出る可能性があるかです。

よくある質問

地方競馬の馬主は着外でもお金が入りますか?

入る場合があります。NARは馬主収入として出走手当や着外手当を挙げ、競馬場によって休場手当や輸送費補助があるとしています。金額・支給条件は競馬場ごとに確認が必要です。

地方競馬の馬主になる条件は厳しいですか?

個人馬主では、継続的に得られる見込みのある直近年の所得金額500万円以上などの要件があります。このほか欠格事由や、継続して競走馬を預託できるかなども審査されます。

共有で持つ場合も儲かる可能性はありますか?

共有・組合など所有形態によって1人あたりの負担の考え方は変わりますが、利益が保証されるわけではありません。登録要件や契約、収入・支出の分配条件を確認してから判断する必要があります。

地方競馬の馬主収支を決めるのは「年間で何回走り、毎月いくら出るか」

地方競馬の馬主収支は、賞金だけでなく出走手当や着外手当があるため、0勝でも収入がゼロとは限りません。一方、預託費は月15~50万円程度が目安とされ、購入費や医療・輸送もかかります。

「儲かるか」を調べるときは、1着賞金ではなく年間収支に直すこと。出走回数、手当、入着、預託費、追加費用を同じ表に載せると、地方競馬の馬主になる前に本当に知りたかった数字が見えてきます。

出典

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